
目次
はじめに
2025年11月28日に開催された「Databricks DATA + AI WORLD TOUR」に参加させていただきました。
今回は参加レポートとして、セッションの感想をお届けします!
セッション紹介
zerobus Ingest
開発1部の吉田です。
Databricks Sessionで紹介されたzerobus ingestについてまとめます。
zerobus ingestは、クライアントからDatabricksへデータを直接ストリーミングできるマネージドサービスです。
従来のような複雑なメッセージバス(KafkaやKinesisなど)を介することなく、レコード単位でのデータ取り込みを実現します。
中間インフラを排除できるため、運用管理の手間とコストが削減できます。
エブリーでは現在、サイネージ端末やWebアプリケーションのログ収集のために専用のインフラを構築・運用しています。
このインフラをzerobus ingestで置き換えることができるか、検証を進めていく予定です。
Agent Bricks
こんにちは!
開発1部デリッシュキッチンの蜜澤です。
僕からは、Databricks Sessionで紹介されたAgent Bricksについてまとめます!
Agent BricksはノーコードでAIエージェントの構築、評価、最適化できる機能になっています!
AIエージェントを作成する際の下記のような課題に簡単に対応することができます。
- 調整すべき項目が多すぎる
- 評価するのが難しい
- コストと品質のバランスを取るのが難しい
Agent Bricksではタスクを選び、エージェントの役割をざっくり指定するだけで自動でエージェントを作成してくれるので、調整するべき項目が少なくなっているようです。
ドキュメントを元に質問に答える「ナレッジアシスタント」や、要約・分類などのカスタムテキスト変換を行う「カスタムLMM」、Genieスペースとエージェントを統合する「マルチエージェントスーパーバイザー」などのユースケースがあるようです。
エージェントの評価に関しては、自動でベンチマークを作成し、エージェントを自動で最適化できるようです。
また、good/badのような評価しかできないツールもありますが、Agent Learning from Human Feedback(ALHF)によって、自然言語での指示に基づき、システムを自動調整することもできます。
コストと品質に関しては、「コスト最適化」モデルと「品質最適化」モデルのどちらかを選択することができ、多くの場合は両立も可能なため、自前で構築するよりも高品質かつ低コストなエージェントを作成できることが多いようです。
Agent Bricksを使用してAIエージェントを作成すると、自前で作成する際に課題となる点を簡単に解決し、気軽にAIエージェントを作成できるのが魅力だと感じました。
デモパートでは、マルチエージェントスーパーバイザーを使用して、複数のエージェントを簡単にまとめる方法をご紹介いただきました。
PowerPointやWord形式のドキュメントと役割を与えられたナレッジアシスタントと、テーブルを読み取るためのGenieスペースを登録することで、ユーザーからの質問に対して、ナレッジを元に必要な情報を考え、必要な情報をGenieがクエリを作成しテーブルから取得するというマルチエージェントが簡単に作成できていました。
個人的に特に便利だなと感じたのは、ナレッジを元に回答できないパターンの質問に関しては、ガイドラインを登録し回答を準備しておくことが簡単にできることでした。
2025年11月時点ではasia-northeast1リージョンではAgent Bricksはまだ使用できないのですが、使用できるようになるのがとても楽しみになりました!
[企業セッション] イオンにおけるマルチエージェントシステムの開発
開発1部の岩﨑です。私からはイオン様におけるマルチエージェントシステムの開発について紹介します。
イオン様ではマルチエージェントシステムを「業務特化型エージェント」と「顧客向けAIエージェント」に大別して紹介されていました。
中でも業務特化型エージェントでは、自然言語の質問に基づいたクエリを実行して情報抽出するエージェントが紹介されました。
具体的には、データ抽出エージェントや可視化エージェントといったそれぞれのタスクに対するエージェントがあり、それをまとめるマルチエージェントスーパーバイザーをユーザとLLMとのインターフェースとしておくような構造となっています。
これによってクエリの生成から可視化、整合性の評価まで一気通貫で実行するようなマルチエージェントシステムを構築しています。
このエージェントはコンテキストが曖昧だった場合は推測で答えるのではなく、ユーザに聞き返すような仕組みとなっています。
また大規模なクエリをAIが実行しないように、システムリソースを大量に消費するクエリが生成された場合にはエージェントが主体となって実行しない意思決定が行われるようになっていたり、クエリをキャッシュする戦略など大規模データを扱っている企業ならではの工夫点などもみられました。
クエリの実行はDatabricks GenieとUnity Catalogを使用してAPIとして公開することでシームレスかつ低レイテンシで連携することができます。
また、Unity Catalogはガバナンスを意識した設計になっているためAIエージェントによる不正なデータアクセスなどの心配もありません。
さらにエージェントを作って終わりではなく、Genieへのリクエストを収集、フィードバックの作成、最適化のループを回すことによって精度改善にも取り組んでいるそうです。
他にも色々なエージェントの工夫点が紹介されており、非常に有意義なセッションでした。
まとめ
今回のDatabricks DATA + AI WORLD TOURでは、zerobus IngestやAgent Bricksといった機能の紹介から企業様の活用事例まで、幅広いセッションを聴講することができました。
AIエージェントに関するセッションが多く、ノーコードでのエージェント構築から大規模な業務システムへの適用までAIエージェントの活用が急速に広がっていました。
今回得られた知見を活かし、Databricksの機能の検証やAIエージェントの活用を進めていきたいと思います。
最後に
エブリーでは、ともに働く仲間を募集しています。
テックブログを読んで少しでもエブリーに興味を持っていただけた方は、ぜひ一度カジュアル面談にお越しください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!