はじめに
こんにちは。DELISH KITCHEN開発部兼、CTO室 DevEnableグループの村上です。
エブリーでは今年から「社内外から憧れる開発組織へ」というのをミッションにDevEnableグループを設立し、社内活性化から広報・採用活動まで幅広い活動を現場のエンジニアが兼務しながら行っています。DevEnableの設立について詳細はCTOの今井がブログにしているのでぜひご覧ください。
そのDevEnableの活動の中で今年はすでにGo Conference 2024とKotlin Fest 2024への協賛を行いました。エブリーとしては初のスポンサー活動となったので、改めてこの半年を振り返っていきたいと思います。
なぜスポンサー活動を始めたのか
スポンサー活動を始めたのは大きく以下2つの理由からでした。
- エブリーという会社をより多くのエンジニアに知ってもらいたい
- 普段使っている技術のコミュニティへ貢献したい
まず採用観点では、エブリーが提供しているサービスは知っていても会社自体は知らないという方も多く、まだまだ会社の認知度に課題がある状況でした。そんな中で、スポンサーとしての登壇やブース運営を通じて、多くのエンジニアとの接点を作りながらエブリーという会社を知ってもらえることへの期待は大きかったです。もちろんスポンサー活動自体、短期的にすぐに採用の成果が出るものではないですが、会社自体の認知度を上げることは転職活動を行うときの転職先の候補として挙げてもらいやすくなるので長期的な視点で見れば大切なことだと思います。
また採用だけではなく、会社としてはより技術コミュニティに貢献していきたいという思いがあります。それは私たちの普段の開発が様々なOSSや技術コミュニティの知見なしに行うことはできず、多くの恩恵を受けているからです。それをただ享受するだけではなく、エブリーとしても技術発信やスポンサー活動を行い、さらに技術コミュニティを盛り上げていくことはこの業界自体の活性化やより良いサービスが生まれていくことに繋がります。
こうした理由からエブリーでも普段使っている技術を中心に協賛するカンファレンスを年の初めに選定していきました。
スポンサー活動としての取り組み
スポンサーブースの準備
開催の2ヶ月ほど前からスポンサーブースの企画などの準備をしました。特に今回は初の協賛となるので、エブリー自体がブースを出すのが初めての中で全て0から決めていく必要がありました。
1. テーブルクロス・バックパネル
この2つはブースの印象を決める重要な役割となります。今回は広報、デザイナーと相談しながらエブリーが提供するDELISH KITCHENのサービスをテーマにしながら、カラーも含めたデザインを決めていきました。
テーブルクロスやバックパネルは多くの場合で一度作ったものを流用することが多くなると思います。カンファレンスによってブースの大きさも変わってくるので、机の大きさによって折り畳んでも違和感のないデザインにしたり、バックパネルもあえて2つに分けて、小さいブースでは片方のみを使うこともできるようにしました。
これらに加えて、運営Tシャツがあるとよりスポンサーとしてのまとまりも出て印象も強くなると思うのでおすすめです。
2. ノベルティ
ブースにわざわざ足を運んでいただいた方に対して何か配れるノベルティがないか考えていきました。ノベルティを考える上で大事にしたのは以下の2点です。
- エブリーらしさ、エブリーのサービスのファンになってもらえるようなもの
- なるべく嵩張らずにすぐに消費できるもの
まずエブリーらしさでいうとエブリーが提供するDELISH KITCHENでは元々キッチンツールの販売をしていたのもあったので、それを活用して抽選でプレゼントする企画を行いました。当日はDELISH KITCHENは使っていた方でもキッチンツールの存在を知ってもらえたり、これを使ってDELISH KITCHEN使ってみますという方もいてとてもいい機会となりました。
また、抽選とは別に全ての人に配れるものとして、コーヒーとクッキーを用意しました。オフラインでは多くの企業からノベルティをもらうのもあって、あまり大きいものだと邪魔になってしまう一方、カンファレンスでは長時間セッションを聞くので小腹が空いたりすることもあるので嵩張らずに消費できるものが良いと考えました。
ちなみにコーヒーは弊社CTOの今井がコーヒー好きというのもあって実は隠れたエブリーらしさがあったりします。いつかはCTOブレンドコーヒーをお披露目したいなとチームで企んでいます(笑)
最後にちょっとした失敗談からの学びとして、ノベルティを企画する際はそのカンファレンスのノベルティに関する注意事項もしっかりと確認しておきましょう。経験値的に個包装の飲食が問題ないと勝手に思って用意していたが、実は別のカンファレンスでは使えなかったということが弊社では発生してしまい急遽ノベルティを考えるということがありました。
3. ブースコンテンツの企画
ノベルティだけではなく、来場者とブースでどういったコミュニケーションを取っていくかも考えました。今回はいくつか候補をあげながら以下のようなテーマ別で企画を行いました。
- 会社・サービスを知ってもらう
- 実際にスーパーで設置しているサイネージでのDELISH KITCHENコンテンツの放映
- アプリの紹介パネル
- カンファレンスにまつわる技術の会社内における活用状況を表すインフォグラフィックパネル
- 来場者同士のコミュニケーション
- カンファレンスにまつわる技術についてのアンケートボード
- 楽しんでもらえる参加型コンテンツ
- XフォローでのDELISH KITCHENツールのプレゼントキャンペーン
まずは大前提としてスポンサーすることの目的が採用であったとしても採用色を全面に出すのはあまりおすすめできません。カンファレンスに参加するエンジニアはあくまでもその技術が好きでセッションを聞きにきています。私たちスポンサーはその熱をより盛り上げていくことがブースとしての役割の一つでもあると思っています。私たちはそれを前提に置いた上で今回はオフラインならではのスポンサーと参加者、そして参加者同士がコミュニケーションを取れるようにコンテンツを企画しました。
実際にアンケートボードやインフォグラフィックパネルをきっかけに多くのエンジニアと技術的な話が深くできたり、お互いのことが知れる機会を作ることができました。
x.comエブリーブースにてKotlinのLinterに関するアンケートを行っています!✨
— 株式会社エブリー 開発部 (@every_engineer) 2024年6月22日
現在はktlintが優勢です!
ぜひブースにお立ち寄りください!#KotlinFest pic.twitter.com/wcVPHBj5vD
スポンサーセッションの準備
今回、エブリーではGo Conference2024にてスポンサーセッションをさせていただく機会をいただきました。ぜひ発表内容が気になる方はこちらをご覧ください。
25分枠が与えられた中で、運営側で現場エンジニアへの登壇依頼と登壇内容のすり合わせを行いました。内容のすり合わせでは、会社としてこれまでの知見として溜まっていることを多少泥臭くても事例としてリストアップしていきながら登壇者とどういう切り口で進めていくかを会話していきました。基本的にこの準備段階では登壇者の方が大変ですが、私たち運営陣は今後も会社紹介スライドの準備や内容レビュー、発表練習などサポートできることは全力でやっていくスタンスを大切にしていきたいです。
カンファレンス当日の運営
当日はこれまで企画を進めてきた運営メンバーだけではなく、それぞれの技術カンファレンスに対して普段その技術を使っている現場のエンジニアにも声をかけて、参加してもらいました。
当日スタッフにはこれまでの企画背景を知ってもらうように事前に以下のような説明をしました。
- ブース内容とその背景
- 当日のブース運営で意識して欲しいこと、注意点
- 各メンバーの役割
- 当日のシフトスケジュール
ただこれは振り返ってみてですが、当日は予想外のハプニングがたくさん起きます。基本的な心得としてメンバーに共通認識として持って置いたほうがいいのはある程度それを想定して柔軟に動くことのように思います。実際に混雑予想も加味してシフトスケジュールを組んだが予想外の時間で混雑して急遽シフト外のメンバーがシフトに入ってくれたり、準備してた紙がなくなってチャット内で情報共有したりとそれぞれが主体的に動くことでなんとか乗り切ったことも多いです。
カンファレンス前後でコミュニティの熱をさらに盛り上げる
スポンサー活動は当日のブース運営に注目が行きがちですが、スポンサーとしてはその前後でも技術コミュニティを盛り上げていくことも大事です。例えばエブリーでは今回このような取り組みを前後にやってみました。
- カンファレンス前
- 社内のプロポーザル提出に向けてリストアップ、声かけを行う
- カウントダウンブログと題して当日までの数日間、関連する技術の知見を発信し続ける
- カンファレンス後
- 開催当日のカンファレンス参加レポート
- スポンサー同士でのアフターイベントの開催
カンファレンス前には社内外含めて、当日のカンファレンスに注目が集まるようにその技術に関する発信を強化し、カンファレンス後ではオフライン開催が増える中でどうしても参加できない方が多くなってしまうことが予想できたので、そういった方に向けてカンファレンスの盛り上がりを最速で届けるようなこともしました。
またアフターイベント的にスポンサー同士で技術イベントを開催して、カンファレンスきっかけでのコミュニティの輪を広げられるような取り組みにも初めて挑戦しました。結果として、カンファレンスとはまた違った一人一人との密なコミュニケーションをとることができたり、カンファレンスの感想をお互いに話せたりととてもいい取り組みだったので今後も定期的に続けていきたいです。
反省点としては今回こうした取り組みの動き出しが遅かったことがあります。こうしたカンファレンス前後にも力を入れる場合、その設計も含めて2-3ヶ月前から動き出せると余裕を持って企画、進行ができ、より内容を充実させることができそうです。
半年間スポンサー活動をやってみて
こうしたスポンサー活動自体、DevEnableグループだけが単独で動いただけでは到底実現することはできませんでした。専属のチームがいないからこそ、人事、広報、デザイナー、運営外のエンジニアに協力してもらいながら総動員で動けたからこそ実現することができたと思っています。
冒頭に話したように正直1~2回のスポンサー活動で短期的に何か大きな目に見える成果というのは感じにくく、そこは継続的に数年単位でやり続ける長期的な目線が大切になると思います。ただ今回初のスポンサー活動を行っていく中で、普段あまり外部のイベントに参加しないエンジニアも社内には少なくなかったですが、そうしたエンジニアからも参加するいい機会をもらえたという感想を言ってもらえたり、アフターイベントの取り組みで登壇機会を作ることで技術コミュニティに入っていく一歩目を支援できたりと社内のエンジニアの成長にも貢献できている実感がありました。実際にカンファレンスきっかけで技術更新が行われたりもしています。個人的には予想外にそうした採用、認知だけではなく、スポンサー活動を通じて、エブリーで働くエンジニアと技術コミュニティのつながりができ、そこから刺激をもらえる成長機会を作ることができることは気づきでした。
個人的にはこれからはこれをきっかけに社外の技術コミュニティと並行して、社内の技術コミュニティをもっと盛り上げていきながら、それぞれの分野でより知見がたまっていったり、発信が活発的に行われる状態を目指していきたいです。
最後に
DevEnableグループではこうしたスポンサー活動以外にも社内活性化も含めて、幅広くエンジニア組織のための取り組みを強化しています。
DevEnableグループを面白そうと思った方や、そんな開発組織で働きたいと思った方はぜひお話しましょう! corp.every.tv