はじめに
こんにちは、株式会社 エブリー DevEnableグループです。
先日のGo Conference 2024に引き続き、本日、約5年ぶりのオフライン開催となったKotlin Fest 2024にひよこスポンサーとして参加してきました!
Kotlin Fest運営の皆様および参加された皆様、お疲れ様でした!
早速参加レポートをさせていただきます。
5年ぶりのオフライン開催
Kotlin Fest 2024は今回5年ぶりのオフライン開催となりました。会場はベルサール渋谷ファーストの2Fを貸し切って、2つのセッションルームと1つのスポンサーブース兼フリースペースという形の大きな会場での開催でした。
スポンサーブースの紹介
エブリーは8年前からDELISH KITCHENアプリでKotlinを採用しています。Kotlin採用に対する振り返りを当時採用したCTO自らが綴っているのでご覧ください。
いつもKotlinコミュニティの恩恵を受けている我々もコミュニティのさらなる盛り上がりに貢献していきたく、スポンサーとして協賛させていただき、ブースも出展しました!
ブース
エブリーでは、弊社が提供するDELISH KITCHENのサービスをイメージしてブースの雰囲気を作っています。今回も多くの方からDELISH KITCHENを使っていますとの声をかけていただき、実際に使っていただいている方の声を聞ける貴重な機会で僕たち開発者もパワーをもらえました。
ノベルティ
今回は以下のようなノベルティを用意させていただきました。
- クリアファイル
- 会社とサービスのステッカー
- DELISH KITCHENグッズ
DELISH KITCHENグッズに関してはXフォローでの抽選プレゼントキャンペーンを行いました。DELISH KITCHENグッズに関してはたくさんの商品があるのですが、その中でも人気のある商品を中心に5つ準備させていただきました。 用意してた全てのグッズがなくなるほど好評で多くの方に参加していただけました!
アンケート
今回、アンケートでは『KotlinのLinter、なにを使ってる?』と題して回答をしてもらいました。また、シールの色でKotlinをAndroid開発で使っているか、サーバーサイドで使っているかがひと目でわかるような工夫もあり、参加者が楽しんでいただけるような内容を考えました。回答いただいた多くの皆様、ありがとうございました!
最終結果はこちら...!
- Androidエンジニア
- 👑1位: ktlint
- 2位: Android Lint
- 3位: detekt
- サーバーサイドエンジニア
- 👑1位: detekt
- 2位: ktlint
- 3位: その他(Konsist, CheckStyle)
全体ではktlintが1位となり、枠をはみ出すほど多くの方の回答が集まっていました。一方でサーバーサイドエンジニアの中では、ktlintとdetektを使っている方の割合がほぼ同じ僅差という面白い結果となっています。 ブースに来てくださる方はAndroidエンジニアの方が割合としては多いですが、サーバーサイドでKotlinを活用している方も多くいらっしゃり、両プラットフォーム上でのKotlinの盛り上がりを肌で感じました。
各社スポンサーブースの様子
スポンサーブースは、2つのセッションルーム間で開催され、オープニング前やセッション間での休憩中に多くの人で賑わっていました。こういった光景を見られるのもオフラインならではです。
各社のブースもそれぞれの会社の特色がノベルティや出し物から出ており、スタンプラリーをしながら楽しませてもらいました。
特にエムスリーさんのブースではKotlinのモチーフである『トリ』に関連して、『エンジニアトリ診断』を受けることができ、Kotlinや開発に関するいくつかの質問に答えることでトリタイプが診断されます。僕の結果は...『はやぶさ』タイプでした!
セッションの紹介
今回発表されたセッションの中から気になったものをいくつかまとめさせていただきました。
パフォーマンスと可読性を両立:KotlinのCollection関数をマスター
発表者: Masayuki Sudaさん
こちらのセッションでは、Kotlin の Collection 関数を有効活用する方法を紹介されていました。 Collection 関数の中には変換を行う Map や Zip、フィルタリングを行う filter や partition、グループ化を行う groupBy、部分取得を行う slice など多種多様な関数が用意されていますが、一つ一つ具体的なソースコードと処理結果を説明してくださいました。 その中で、+ 演算子や - 演算子を扱い要素の追加や削除を行う場合は新しいリストが生成されるためメモリが消費しやすい、windowed を使うと計算量が多くなり、パフォーマンスに影響が出るなど、細かい課題や問題点まで説明してくださっていた点が印象的でした。
また最後に Collection、Sequence、for の3 つでパフォーマンスの最適化の観点で、
Collection … 非常に優秀。即時評価を行い、すべての要素を評価する仕組みで、リストが大きい場合はパフォーマンスに難有り。 Sequence … 遅延評価を行う仕組みで、大規模なコレクションに対して複数の処理を行う場合に向いている。 for … 最速。
といったまとめをしてくださっていました。プログラムを作成するうえではパフォーマンスは重要なため、常に説明してくださった観点は意識しようと改めて感じました。
なお、この記事内では一部の関数のみ抜粋して紹介しましたが、Collection 関数自体はまだまだ多く提供されており、使ったことがないものも多々あるため、これを期に勉強し直したいと強く感じました。
withContextってスレッド切り替え以外にも使えるって知ってた?
発表者: T45Kさん
こちらのセッションでは、withContext をスレッドの切り替え以外でも使うことができる、という内容を紹介されていました。
Coroutines では API の処理は withContext(Dispatchers.IO)、計算量が多い処理は withContext(Dispatchers.Default)、UI 関連の処理は withContext(Dispatchers.Main) と、スレッドの切り替えのために使用することがあり、私自身このためだけに使用するものと認識していましたが、実際は CoroutineContext を切り替えるものであり、スレッドを切り替える以外の用途で利用されるものと紹介され、しっかりと理解していないまま利用していると反省するきっかけになりました。
なお、コンパイル時に Context の検査が行われる、Coroutines でなくとも使用ができる Context Parameter というものが Kotlin 2.1 で導入予定となっているそうで、これから注目して追っていきたいと思います。
KotlinのLinterまなびなおし2024
発表者 nyafunta9858さん
こちらのセッションでは、KotlinのLinter導入へのモチベーションや各Linterについての特徴について解説されていました。
アーキテクチャやコードルールをLinterを用いてプロジェクト内で統一するモチベーションの一つとして、メンバーの入れ替わりが挙げられていました。ルールを統一することで、メンバーの入れ替わりに影響されずコードの品質を担保できます。
everyはエンジニアが様々なプロダクトを経験することができる環境ですので、Linterの運用は強力な武器になると最認識しました。 またブースではどのLinterを使用しているかアンケートを取りました。結果としてはktlintが多く、次点でdetectでした。この発表やアンケート結果を弊社プロダクトに活かしていければと思います。
Jetpack Compose: 効果的なComposable関数のAPI設計
発表者: haru067さん
こちらのセッションでは、主にComposable関数の引数の注意点とテクニックについて紹介されていました。
引数はそのコンポーネントの再利用性や拡張性を考えて書く必要があり、その中で有効なテクニックとして以下が紹介されていました。
stateはコンポーネント内で閉じてもよいなら閉じる。他コンポーネントと状態を共有したい場合は親に委ねる。
引数はパフォーマンスの観点から基本的にフラットに記述する。データクラスを用いると、他画面との兼ね合いで無駄な再描画を引き起こす可能性がある。引数が多くなった場合はクラスへ切り分けることを考慮する。
デフォルト引数は安易に設定しないように気をつけ、値をつど考えることが有益な場合は設定しないようにする。
など開発の際に誰もがどうしようか考える内容に触れられており、大変面白かったです。
特に引数をフラットに書く話は、パフォーマンスに直結するので気をつけようと思います。
最後に
最後になりますが、Kotlin Fest 2024の運営の皆さん、カンファレンスの運営をしていただき本当にありがとうございました!
また、参加者の皆さん、カンファレンスへの参加お疲れ様でした。
弊社も当日多くのエンジニアが参加し、セッションを聞きながらKotlinコミュニティから刺激を受けるいい機会となりました。今後もイベントやこういったスポンサー活動を通じてKotlinコミュニティに貢献していきたいと思います!
今回参加できなかった皆様もぜひ来年は参加してみてください。
エブリーでは、ともに働く仲間を募集しています。
テックブログを読んで少しでもエブリーに興味を持っていただけた方は、ぜひ一度カジュアル面談にお越しください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!